彼女ノ写真
「あ、そうだ!シキちゃん、あの写真どうした?」



「あの写真って、あの写真?」



「うん」



「何?やっぱり、持っておきたいのかしら?」



「いや、それは、、、ないよ。あれは~シキちゃんが持っておいて。と言うか、むしろ持っていて欲しい、、、かな?」



「ハッキリしなさいな」



「ハッキリしてるよ」



「ふふ、君らしいわね」




と、心地よい秋風の中、彼女は優しく笑う。




今はもう彼女が持つ、あの写真には、僕ら、それぞれに特別な想いがある。




< 249 / 253 >

この作品をシェア

pagetop