彼女ノ写真
「ありがとう!!───ホント、見付かって欲しい~っ!!───あ、ねぇ、二宮さん。それって弁当?」



「ん?ああ、ハルねぇ───おっと、井上先生の」



「あはははは、ハル先生に怒られるんだっけ?校内で幼なじみの呼び方すると」



「そうなのよぉ!クセって言うかさ、学校の外じゃ今もハル姉って呼んでるからさ、切り替えが難しいのよね~井上先生って私が呼んだら呼んだで、未だに驚いてるくせにね」



「まぁ、一応先生だしね。ハル先生でも」



「体裁なんか、あまり気にする人じゃないのにね~。でも、ハル姉が教頭先生に怒られるのはイヤだし、私は頑張るわ」



「うん、頑張って!この学校の生徒で、ハル先生が怒られてもいい人なんて、多分いないから」



「あはははは、確かに!ハル姉、人気者だからね~私のせいで怒られたら、怨み買いそうだわ」



「そんな事は───、、、でも、アナガち無いとは言えないか」



「でしょ?気を付けなきゃ!」




そうだな。本当に気を付けなきゃ、、、ハル姉、教頭先生には学生の頃から、いろいろ怒られ続けて来たって言ってたし。




ただ、気にした事なんてないって言ってたけれども。




───ま、本当に気にした事なんてないんだろうな、あの人の事だから。





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