彼女ノ写真
「ちょっと、エークン。どうしたの?大丈夫?」
その言葉に、心の中がほわほわした事は置いておいて、僕の目に飛び込んだのは、美術部の皆さんの怪訝そうな顔と、シキちゃんの二度と見る事が出来ないかもしれないレアな、僕の事を心配する顔だった。
「あ、いや、なんでもないです。大声が聞こえたので、はい。ちょっと心配と言うか、なんと言うか───ははは」
僕は、そんな風に不恰好な取りツクろい方で、その場を誤魔化し、ドア付近のイスに腰を下ろした。
「大声~?あぁ、サクラとシキのね!」
マキ先輩が、五百mlのパック牛乳を男らしく、ラッパ飲みしながら言う。
彼女はストローを使う事を嫌う。僕も嫌いだ。男のクセにストローを使う文化が嫌い。ま、先輩は、女なんだけど。
僕と先輩は、そんな所で話が合って、仲良くなった。
「そうです。シキちゃんが大声を上げるなんて、そんな何事?って思ったんです。っで、もしかしたら、サイオンジ先輩の話かな~?って思って」
そう言いながら、サイオンジ先輩の様子を伺った。
先輩は、そのスレンダーな身体を素早く反転させ、僕に背を向けた。当たりか!
その言葉に、心の中がほわほわした事は置いておいて、僕の目に飛び込んだのは、美術部の皆さんの怪訝そうな顔と、シキちゃんの二度と見る事が出来ないかもしれないレアな、僕の事を心配する顔だった。
「あ、いや、なんでもないです。大声が聞こえたので、はい。ちょっと心配と言うか、なんと言うか───ははは」
僕は、そんな風に不恰好な取りツクろい方で、その場を誤魔化し、ドア付近のイスに腰を下ろした。
「大声~?あぁ、サクラとシキのね!」
マキ先輩が、五百mlのパック牛乳を男らしく、ラッパ飲みしながら言う。
彼女はストローを使う事を嫌う。僕も嫌いだ。男のクセにストローを使う文化が嫌い。ま、先輩は、女なんだけど。
僕と先輩は、そんな所で話が合って、仲良くなった。
「そうです。シキちゃんが大声を上げるなんて、そんな何事?って思ったんです。っで、もしかしたら、サイオンジ先輩の話かな~?って思って」
そう言いながら、サイオンジ先輩の様子を伺った。
先輩は、そのスレンダーな身体を素早く反転させ、僕に背を向けた。当たりか!