海の乙女

やっと自由になれたと思ったのに…

また逆戻り…?

そんなの

絶対イヤ!!

あたしはグリフィスにつかみかかった。

「な!!」

「あたしはもうあなたの『玩具』じゃない!!」

ドーンと凄まじい爆発音が城内に響いた。

「な、何事だ!!」

突然の爆発にホール内が混乱していると、バタバタと一人の兵が走ってきた。

「た、大変です!何者かが侵入してきました!!」

「なんだと!?」

「全勢力をあげて抑圧しておりますが、至急避難して…うっ!!」

グリフィスに報告していた兵がいきなり倒れた。

そしてその後ろから…

「俺の大事な『仲間』返してもらおうか」

「ライト!!」

「きさま何者だ!?海賊か?」

「だれでもいいだろ。早く仲間を返せ」

「こ、これは私のモノだ!!誰にも渡さん!!」

「きゃっ!」

グリフィスはあたしの腕を引っ張り、隠し持っていた剣をライトに向けた。
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