海の乙女

「それと…」

ライトはポケットのなかを探りだした。

「はい、これ」

そう言ってライトに手渡されたものは、髪飾りと同じ色のパールで作られたネックレスだった。

「わぁ!かわいい」

「リリィに似合うと思ってな。たまたま露店で見つけたんだ」

「ありがとう…。大切にする」

「つけてやるよ」

「うん!」

あたしは後ろを向き、ライトが髪をかきわけ、ネックレスをつけてくれた。

「思った通りよく似合うよ。」

あたしは黙り込んだのを不思議に思ったのか…

「どうした?」

と訊ねてきた。

「…あたし、やっと自分の役割を見つけれた…」

「音楽家、リリィにぴったりだと思うよ」

「へへっそうかな?」

「ああ」

あたしは感謝の気持ちをこめて歌を歌った。

「やっぱうまいな!」

「…今はこんなことしかできないけど…でも、やっぱり私もみんなの役に立ってるって……仲間なんだって実感したいから、少しずつ…出来ることを探してやっていくね!」

「!…ああ」

「あ!そうだ、ライト!あとで剣の使い方教えて!せっかくプレゼントでもらったのに使えなかったら意味がないでしょ?」

「そうだな!」
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