海の乙女

その後、フレッドが飲み物を持ってきてくれたあと少し休憩し、また作業を再開した。

終わったのは日が沈んでしばらくたってからのことだった。

「あー今日は疲れた!」

晩ご飯も食べ終わり、あたしはベッドに勢いよく倒れこんだ。

「着替えなきゃ…」

重い体を持ち上げ服を着替えようとワンピースを脱いだ。

するとコンコンと扉をノックする音が部屋に響いた。

え!ど、どうしよう!?

早く着替えなきゃ!

「は、はーい!ちょっと待って…っとと、きゃー!!」

服を着ようと慌てているとさっき脱いだばっかりのワンピースを踏み、ドスンッと音がするくらい派手にコケてしまったのだ。

「っててて…」

「ちょっと大丈夫!?すごい音したけど…って、あんたなんて恰好してるのよ!」

バンッと勢いよく扉が開き、入ってきたのはロビンだった。

「あ…」

改めて自分の格好をみると身に付けているのは下着だけ。

コケていることも恥ずかしいが、今の格好を自覚するとさらに顔が赤くなってしまった。

「えへへ…。こけちゃって…」

「それは見ればわかるわよ。ほら…早く着なさい」

そう言ってロビンは自分が羽織っていた上着を渡してくれた。

「ありがとう」

なんとなくロビンの頬も赤くなっている気がするけど…気のせい?
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