海の乙女

―――…

「すごくおいしい!」

クッキーにはオレンジピールが入っておりオレンジの爽やかな味と香りが口に広がる。

急いで用意した紅茶にもとても会う。

晩ご飯で少しお腹いっぱいだったけど、別腹が本領発揮し、いくらでも食べれそうだ。

「ニックほどじゃないけどね」なんていいながらロビンもクッキーを一口かじった。

美人なうえに料理も上手だなんて…

神様ってほんと不公平。

…そういえば

「ロビンって好きな人とかいないの?」

だってこんなにキレイだったら男の人もほっとかないんじゃ…

「そんなのいないわよ」

「えー!ほんとに?絶対モテるでしょ?」

「そんなことないわよ。こんなに船で移動してたら、そんな暇ないわ」

そっか…

私たちは海賊。

陸に着いたとしても滞在はそこまで長くない。

あまり長くいすぎると海軍とかに足を掴まれてしまうからだ。

「ロビンってなんでこの船に乗ってるの?なにかきっかけとかあるの?」

「きっかけ…そうねぇ。あたしはライトと幼馴染で誘われたからっていうのが大きいわね」

「へー!ロビンとライトって幼馴染なんだ」

「まぁ腐れ縁ってやつだけどね」
< 72 / 88 >

この作品をシェア

pagetop