海の乙女
―――…
「すごくおいしい!」
クッキーにはオレンジピールが入っておりオレンジの爽やかな味と香りが口に広がる。
急いで用意した紅茶にもとても会う。
晩ご飯で少しお腹いっぱいだったけど、別腹が本領発揮し、いくらでも食べれそうだ。
「ニックほどじゃないけどね」なんていいながらロビンもクッキーを一口かじった。
美人なうえに料理も上手だなんて…
神様ってほんと不公平。
…そういえば
「ロビンって好きな人とかいないの?」
だってこんなにキレイだったら男の人もほっとかないんじゃ…
「そんなのいないわよ」
「えー!ほんとに?絶対モテるでしょ?」
「そんなことないわよ。こんなに船で移動してたら、そんな暇ないわ」
そっか…
私たちは海賊。
陸に着いたとしても滞在はそこまで長くない。
あまり長くいすぎると海軍とかに足を掴まれてしまうからだ。
「ロビンってなんでこの船に乗ってるの?なにかきっかけとかあるの?」
「きっかけ…そうねぇ。あたしはライトと幼馴染で誘われたからっていうのが大きいわね」
「へー!ロビンとライトって幼馴染なんだ」
「まぁ腐れ縁ってやつだけどね」