最愛の君へ
放心状態のまま

俺は兄貴と母ちゃんが運ばれた病院へと向かった

母ちゃんは大丈夫なのか?

倒れたって…

母ちゃんが倒れた…

母ちゃんが…

母ちゃんが…








俺の





せいだ…




『俺の…せいだ』



俺の…


そんな俺の状態を察してか

兄貴は一言俺に

『全てがお前のせいってわけじゃねぇ。』

そぅ呟いた

『ごめん…ごめん母ちゃん…ごめん兄ちゃん…ごめんッ』

込み上げてきた想いが溢れて

涙が止まらなかった

そんな俺を兄貴は

何も言わず

肩を叩いてくれた

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