最愛の君へ
『おぉ!龍じゃねーか』

『ぉ…お久し振りです翔さん』

『何改まってんだよ!上がれよ!なっ?』

『はい…お邪魔します…』

心の中じゃ俺は半泣き状態さ

これから何されんだろぉ…

そんな込み上げてくる恐怖心で一杯一杯だった

『龍!お前一週間も来ねーで何してたんだ?あぁ?』

『えっと…』

『もしかして他の野郎共に寝返りうったんじゃーねーだろなぁ?』

『嫌…寝返りじゃなくてねがえったじゃ…』

『どっちでも意味は一緒なんだよ!調子こきやがって!』

いや…意味違うだろ…

そんな突っ込みを独りで入れていた時

隅で見ていた聡さんが口を開いた

『まぁいいじゃねーや。そんな龍いじめんな』

『でもですよッッ~…』

『龍!お前何も反論しないて事はそーゆー事か?』

『嫌…違います』

聡さんの言葉はすごくスローテンポで

穏やかな表情を見せる彼は

恐ろしく怖かった

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