最愛の君へ
『ストーーーーーーープッ』

はぁ?

ストップ?

ん?

でもあの声…

『誰だてめぇっ!!!』

そぅそぅ

ドラマじゃ脇役が必ずこぅ言うんだよな

叫んだ先を見据えると

そこには紛れも無いあいつがいた

その光景に俺は目が点になった

鳩みたいにね

『俺はそいつの兄貴~よろしく~』

そぅ

紛れも無い俺の兄貴だった

でもさぁ~

全然助っ人じゃねぇじゃん!!


俺も兄貴もやられんじゃん

あぁでも

俺ん事助けに来てくれたんだ

それだけで十分嬉しいや

そう考えていると

兄貴は俺のすぐ目の前に居て

『お前ねぇ~何こんなとこで遊んでんの?夕飯の当番お前だろ~がよ~』

あぁそうだった

夕飯の当番俺だった

『にしても取れねぇ~なぁ。この縄』

兄貴の突然の登場に圧倒されたなんちゃって野郎共は

漸く我に返ったのか

兄貴の肩を掴んだ

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