最愛の君へ
後日母は無事退院して

俺らの家に帰ってきた

親父はと言うと相変わらずな状態で

母が

飲んだくれな父親に離婚届けを突き付けると

土下座して謝り続けた

『大人しくしてればやりたい放題!!働かないなら出て行きなさい!!』

そぅ強く言い放つ母に

父は慌てて職を探しに出かけた

その時思ったんだ

俺も兄貴も

母親似だと

数週間経った頃

偶然近くのコンビニで翔さんと会った

兄貴の昔話を聞かされて

兄貴は都内じゃ有名だったとか

そんな兄貴を聡さんはグループに入れたがっていた事や

兄貴と聡さんは親友だって事も

それはそれは驚く内容ばかりで

兄貴を敵に回したくないと心底思った日となった

返り際翔さんが思い出した様に話した出来事

『そぅそぅ!!龍の友達の~なんだっけかなぁ~』

『友達?』

『拓だ!!そぅそぅ拓!!』

『えっ?』

『あいつも俺らのとこにきて龍を外してくれって頭下げにきたぜ?』

『拓が…?』

『あぁ。外して欲しいなら俺と怠慢はれって聡さんが言ったんだけどな』

『拓は!?拓はどうなったんすか?!』

『俺もびびったよ~あいつ聡さんと互角だったからねぇ。』

『何で俺の為に…』
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