最愛の君へ
『そんだけお前は想われてんだよ。良い友達もったな』

そぅ言いながら俺の頭をポンッと叩いて

じゃぁ~なぁ~なんて手をヒラヒラさせて帰る翔さんの姿を

俺はただ愕然と眺めていた

高校には行くつもり無く働くつもりだった俺に

母ちゃんは

『あんたはもっと社会を勉強してこい!!父ちゃんも働き出した事だし!』

と渋々高校を受験させられ

見事今の高校に合格

受験番号が載っている事に安堵し

高校を後にすると

前方から見慣れた姿を発見した

『よっ!!龍。』

まさか…

拓が同じ高校を選んでいるなんて

思ってもいなかった

一度壊れてしまった友情を

出来る事なら修復したい…

そぅ俺はあの時願ったんだ

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