最愛の君へ
もちろん壱にはいじめにあってるなんて言わなかった

ただでさえ喧嘩っ早い壱なんに

怒るに決まってる

それに

心配かけたくなかった

一学期後半になると

ほぼ毎日無断欠勤している子が始めて登校してきた

私的には

゙敵が一人増えるだげ

そぅ思ってたからどーでも良かった

始めて見るその子は

とびきり綺麗で

スタイルも良くて

ストレートロングの良く似合う

コゲ茶色の目をした

猫みたいな子だった

その女の子こそが

斉藤いづみだった

思わず見とれてしまった私は


私が男だったら絶対彼女にするなー

なんて考えてたり…

『いづみちゃん?だよね~?』


なんて言いながら寄り添う

あの厚化粧女は

私をいじめる主犯格

あっそうだった

あたしあの子にもいじめられんじゃん

なんて我に返ると

二人でコソコソお話しているジャマイカ…

関係ねぇ~なんて思いながら


壱にメールを送っていると

いづみの言葉に思わずボタンを押す手が止まった

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