最愛の君へ
『……じゃあ…明日保健所連れてくの?それともまた捨てに行くの?』

涙を瞳にいっぱい溜めて唇を噛み締めながらそぅ言う彼女に俺は溜め息をつき答えた


『保健所に連れて行く気も捨てる気もまったく無い。俺んとこで飼うに決まってんだろ』

『ホントに?』

俺の顔をジッと見つめ見上げる彼女は

とても可愛くて

不覚にもドキドキしてしまった

『ホ…本当!!だからこっち渡してくんない?ねっ?』

『ありがとぅ…』

そぅ言って子犬を渡す彼女の顔はめちゃめちゃ緊張している様に見えて

また不覚にも2度も胸が高鳴った

なんだよ…

案外可愛いとこ有るじゃん…
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