最愛の君へ
『ただいま』

玄関を開けると室内中真っ暗になっていて

家族は皆寝ている事に気付いた

『んだよ誰も起きてねぇのかよ…』

俺って結構寂しがり屋だったりするわけで

『お前だけだよ俺と一緒に起きててくれんの』

なんて言いながら自ら連れて帰ってきた子犬の頭を撫でたりなんかしながら

『一緒風呂はいっか☆』

終いにゃ風呂も強制拉致

捨てられた寂しさと

真冬の雨で濡れた子犬は

突然現れ連れ去った俺の存在を

すごく怯えていて

今にも泣きそうな顔をしていた

『んな怯えんな!お前は今日から俺の弟だ!!』

いや

待てよ…

女だったら妹だよな

まぁどっちでも良いか

兄弟か兄妹って事で☆

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