最愛の君へ
『おぃっ。ゴン太はねぇだろ…』

『じゃあ何にしたいんだよ』


『パトラッシュ』

『いや…お前より断然俺のがいいんじゃね?勝手にフランダースぱくんなよ』

『お前だって骨っ子犬ぱくんなよ!!』

しばし二人でん゛~と頭を抱えて悩んでいると

母親がトイレに起きてきたらしく話声を聞いて部屋へ入ってきた

『あんたらさっきから何いよるん。はよ寝んさい』

寝起きの母ちゃんの顔はバリ不細工で

子犬もびっくりしていた模様

たぶんね…

『何この子犬…』

『今日から飼うんだって。龍が』

おぃ!!

お前さっきまで可愛がってたよな?

こんな時だけ言い逃れ?

この腹黒男!!!!

『あんたね…ここはアパートよ?大家にバレたら知らないよ』

『バレねぇようにすっから』

『まぁ大家滅多に来ないし大丈夫かもね。お隣も飼ってるみたいだし…猿』

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