最愛の君へ
俺はホントにガキだった

自分に甘いただの甘ったれたガキ…

朝から晩まで働いていた母ちゃんは

俺の帰りを寝る事もせずひたすら待って居てくれた

そして兄貴も

そんな二人の優しさにも気付かず

迷惑ばっかかけていた

そんな状態を1年…2年と続けてきた

ガキの頃から仲良かった友達とも距離が出来始め

そのうち腫れ物を扱う様な態度へと変わっていった

そして

拓ともまったく話す事が無くなっていた

いや

俺自身がそぅさせてしまったのかもしんねぇな…

いつもの様に先輩達と別れ

朝方帰りつくと

玄関先で待って居た兄貴に突然殴られた

『っにすんだよてめぇ!!』

『辛いのは…』

『あ゙ぁ゙?』

『辛いのは…お前だけじゃねぇんだぞ』

『何言ってんだよ』

涙をいっぱいに溜め話す兄貴の姿は

産まれて初めての事だった







『母さんが…倒れた』













頭が









真っ白になった
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