素顔の先輩と甘い休息〜番外編〜
「その様子だと本当に食べたみたいだな。」
微かに笑みを浮かべた匠の顔は壮絶に怖い。
忘れたふりして誤魔化す…なんてことは到底出来るわけない…。
俺は、認めざるをえなくなり、“はい…”と小さな声で答えた。
「留羽、お前…あの日は適当な嘘ついたんだな…。不自然な気はしてたんだ。やけに嬉しそうだったから。ったく、佐々木の“翠央と二人で屋上へ向かう留羽の姿を見た”っていう目撃情報を聞いてなかったら、俺は知らないままだったんだからな。」
情報漏洩は佐々木からかよっ!!
なんで匠に喋るんだよ!
教室の隅で男友達とくだらない話で盛り上がってる佐々木を睨み付けた。