素顔の先輩と甘い休息〜番外編〜
その後、俺は気が進まないながらも匠のいる部屋へ。
匠は翠央ちゃんが来たとばかり思って、一瞬こちらに笑顔を向けたけど、俺だと分かって、たちまち表情を曇らせていた。
しかも、俺が翠央ちゃんからの伝言を伝えると、“なんで翠央はお前に言うんだよ…”と、怒られてしまう羽目に。
ただでさえ、ダメージを受けているところに、更にダメージを加算された俺は、雨の中、ため息ばかり零しながら家へと帰った。
別に翠央ちゃんに告白したわけでも、何もないけど…
フラれたような気持ちで心の中は埋めつくされていた。