素顔の先輩と甘い休息〜番外編〜
う、羨ましい。
ファーストキスは一度きりなわけだし…。
…ということは、昨日は匠と翠央ちゃんにとって特別な日になったんだな…。
「何ニヤケてるんだよ。俺、そろそろ教室に行くからな。」
「えっ、ちょっ…ちょっと待て!匠!!」
カバンを持って、ソファーから立ち上がろうとする匠の肩を慌ててガシッと掴んだ。
「何だよ、一体。早く行かねぇと、授業が始まるだろ?」
「匠は教室に行くのマズいよ。今日は一日ここで大人しくしてた方がいい。」
「どうしてだよ?」
匠は、かなり不機嫌そうな顔に変わっていく。