素顔の先輩と甘い休息〜番外編〜
「じゃあな。モタモタしてると、翠央が待ちくたびれるかもしれねぇから。」
相沢先輩は再び走りはじめた。
「あのっ…」
俺の声に相沢先輩は、足を止めてこちらに振り向く。
早く翠央のところに行きたいんだろうけど…
せっかく俺も卒業式の…、しかも放課後に偶然、先輩に会ったから、これだけは言っておきたい。
「これから先、翠央のこと……泣かせたら許しませんから。アイツにだけは、幸せになってもらいたいんで。」
そう……
俺の心からの願い。