ケンカ友達に恋する17才。
更衣室のドアを開けると、水道に恭平の姿があった。
「…恭平!」
「……ん?」
恭平は洗った顔をタオルで拭きながら後ろを振り向いた。
…─トクン…ッ
トクン…
今更になって緊張してくる。
「えっと…」
あたふたしている私の手から恭平はチラシを取った。
そして、まじまじと見る。
「美術…?」
「…そう!杏理の作品が…飾ってあるから…っ、」
そこまで言って次の言葉が出ない。
「…あるから?」
恭平が私の顔をのぞきこんだ。
……ち…近い!!