ケンカ友達に恋する17才。
───………
そして、卒業式の日。
式も終わり、帰るだけになった時、陽平が正門の前で言った。
『あっ…俺、絵がまだ美術室に残ってたんだった。取ってから帰るから、先に帰ってて』
『えっ…あ、うん』
陽平はそそくさと、美術室へと向かって行ってしまった。
『………』
『………初純』
『へ!?』
陽平の背中を見ていた初純は、びっくりした声を上げた。
『…帰ろっか』
『うん…!』