ケンカ友達に恋する17才。
「…何を?」
俺はゆっくりと自転車を押し始めた。
カラン…カラン…と車輪が動く。
そして、それの後を3メートルほど離れててくてくと追いかける初純。
「何って…その…、」
「……」
「あ、の─…」
「初純」
俺はピタリと止まると、初純の顔を見た。
「宮下が好きなんだろ?」
俺がこんなこと言える立場じゃないってことぐらい、わかってる。
…彼氏でもないのに…。
けれど、一度口から出てしまったものは、取り返しがつかないんだ。