ケンカ友達に恋する17才。
───………
「杏理、お願いだから陽ちゃんのことは何も言わないで!」
「えっ…なんで?」
きょとんとした顔の杏理。
「陽ちゃんのことは、なんとも思ってないの!」
「宮下君のことはね〜…」
「うん!」
「『宮下君のことは』ってことは─…誰か好きな人でもいるの?」
…─ギク。
「そ…それはそれ!これはこれ!!」
「え〜っ!」
「と、とにかくお願いね!」
「ちょっと初純〜っ」
私は杏理をほっぽりだして、屋上から飛び出した。