ケンカ友達に恋する17才。
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「長い間、お邪魔してごめんね」
「全然いいよ」
あの後、一時間ほど泣いてしまい、もう日が落ちそうだ。
「今日は…ありがとう」
「いえいえ♪」
一登はニコッと笑って、玄関の外に出た。
そして、私に背を向けたまま、優しくこう言った。
「俺は初純の笑顔に惚れたんだ。だから、初純にはいつも笑顔でいてほしい」
「…一登」
「陽平も恭平も…、いいやつだから、ゆっくりまっすぐ向き合えよ?」
「うん…!」
…─ありがとう、一登。