ケンカ友達に恋する17才。
●恭平side
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その後、次々と部員が体育館に入り、練習が始まった。
「一登、パス」
「よっ」
一登とパス練習をしていると、体育館のドアが開いた。
「…ん?」
ドアの方をちらっと見ると、制服姿の人が見えた。
……制服?
「一登、誰か合宿から帰るのか?」
「は?そんなはずは…」
パス練習を止めて、じっとその人を見ると、その人はゆっくりと体育館の中に入り、こちらに向かって歩いてくる。
…あ。
色白の肌。
まっすぐとこちらを見据えた吸い込まれそうな目。
…そして、スケッチブック。
そうその人とは宮下だった。