ケンカ友達に恋する17才。
「陽平…なんで体育館に?」
「一登、お願いがあるんだ」
「…お願い?」
「体育館の舞台から人物画を描いてもいいかな?」
「人物画?」
「そう、風景画ばっかじゃつまらないからね」
「いいけど…」
「ありがとう」
宮下はちらっと俺を見て、すぐくるりと体育館のドアへ向かった。
「木原さん、いいって」
「良かった─♪」
明るい木原の声がしたと思うと、すぐに木原が入ってきた。
「おい、木原」
「あっ、神崎君」