ケンカ友達に恋する17才。
イ…タリア……?
「もう…初純と離れたくないんだ…、」
陽ちゃんはゆっくりたどたどしく話す。
「わがままだってことはわかってる
けれど…嫌…なんだ」
「…………」
「初純を…誰のものでもない、
俺のものにしたいんだ」
「…っ……」
陽ちゃんは私から手を離した。
「俺が出発する日は…明後日。それまでに返事が…ほしい」
「………」
「一緒にイタリアに住むのは後にしても…
この前の、返事、聞かせて?」
そう言って、陽ちゃんは私の目の前からいなくなった。
…ド──ン…ッ…
1人残された私がいる公園は、花火の音が虚しく響くだけだった。