ケンカ友達に恋する17才。
●恭平side
俺はただ走っていた。
「はぁ…はぁ…」
着いた先は一登の家の前。
一登と初純は幼なじみで家が近いと言っていたはず。
練習着のまま走ってきたことも、何ら気にならない。
ケータイを取り出し、電話をかけた。
「一登?」
「恭平、今どこにい「一登の家まで来た。初純の家、教えろ!!」
一登はため息を一度ついた。
そして、初純の家を教えてくれた。
「サンキュ!」
「あ、恭平!!」
「ん?」
「…頑張れよ!」
「おう!」
電話を切り、俺はまた走り出した。
どうか…伝えさせてほしい。
この気持ちを。