ケンカ友達に恋する17才。
心臓がトクトクと音を立てて忙しく動く。
「初純が宮下を好きなことは…知ってる。けれど俺の気持ち…聞いてほしかった。
…どうしても。」
恭平は息をゆっくり吸うと、今度は陽ちゃんを見た。
「宮下」
「………」
「初純を幸せにしてくれ」
「……っ…」
「勝手に気持ち伝えて悪かった。…それじゃ、」
恭平はそれだけ言うと、くるりと後ろを向き、歩き出した。
…えっ…、恭平…
待って!!
「初純」
恭平の背中をじっと見ていた私に、陽ちゃんのいつもの優しい声が聞こえた。