ケンカ友達に恋する17才。
俺はこの前の水道場のことなんかまったく気にしてないし、足のケガもだいぶよくなってきた。
けれど、隣のやつから発せられる『話しかけないで』みたいなオーラに、踏み込めない。←
「……ずずっ…」
そして、鼻水をすする音が朝からずっと隣からしている。
「……ずび…ぅ…」
「………」
「…」
「なぁ、」
初純の体がビクッと反応した。
「……」
「なぁって…」
「…何?」
「風邪?」
「……うん、」
「大丈夫か?」
「大丈夫…」
初純は会話中、一度も俺と目を合わせなかった。