ケンカ友達に恋する17才。
そして、2日後。
ついに初純とまともに話さずに体育祭の日を迎えた。
「恭平、もう開会式始まるって」
「了解」
俺は、赤色のはちまきを頭に巻いて、一登と一緒に入場門へと向かった。
入場門には生徒がかなり並んでいた。
「…あ」
…─初純だ。
こんなに人がいるのに、あいつを見つけられるのは、俺の特技かもな…。
初純はまだ鼻水をずるずるいわせている。
おまけに後ろから見ていて、明らかにふらふらしている。
その時、アナウンスがかかった。
『それでは第35回体育祭を開始します。』