ケンカ友達に恋する17才。
そのチラシの一番目立つ文字を読む。
「第23回…全国美術コンクール…?」
「そう!これに私の作品、展示されるの」
「へぇ─…全国ってすごくない?」
「だから、見に行こ!神崎君も一緒に♪」
「えっ…恭平も?」
杏理はあからさまに嫌がる私をきっと見た。
そして、身を乗り出して言った。
「初純の気持ちがちゃんと分かるチャンスじゃん!」
「気持ち…?」
「うん。そのもやもやも消えるかもよ!」