2月を笑う
ならばせめて立ち食いの流儀なるものは学び、遵守したいと思う次第でありまして。
利用回数だけは、そのへんのおっさんと大差ないので、周りのプロの方々の所作をチラ見しては研究を重ねている日々であります。

立ち食いは一期一会。隣あった人たちと握手を交わし、名刺交換することなどありませんが、せっかくのご縁なのです、決して不快な関係を築いてはなりません。
そこで重要なのは荷物、邪魔ですね、よくショルダーを肩から掛けて食べる女性がいますが、あれはいけない。隣のひとにぶつかってランチ(ディナー?)の妨害になります。
テーブルの下の棚にすっと入れて、棚(まんべんなく狭い)からはみ出た鞄を片足でくっと押さえて固定するのです。

そしてダシ。うどんやそばは私の知る限り、普通はダシが入っています。
そこへもって最近はエコに目覚めたらしく、割り箸ではなく塗りバシを使うところが多くなっており、ただでさえすべる蕎麦やうどん、塗りバシで挟んだらぬるりひょんと、二本の箸の間を面白いように麺が逃げていくのです。
それがダシに落ちれば、ぽちゃんと周囲に跳ねるのです。これはいただけない!隣のブラザーの服を汚してしまうではないか!
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