また、空の下で。
まだ、使いなれていないケータイ電話をおむもろに取り出す。


お母さんが、買ってくれたもの。決して、高価な機種じゃないけれど、初めてのケータイだからどのケータイよりも可愛く見える。


あ・・・空きれい。


夕焼け色に染まった空が、とてもきれいだ。あたしは思わずケータイで写真を撮った。


パシャリ


あたしにしては上出来だ。


そろそろ家に帰らなければ、大学のレポートを書き上げることができないかもしれない。


そう思ってあたしは人混みをかき分け、家路へと急いだ。
< 3 / 10 >

この作品をシェア

pagetop