スキの魔法



――――――。




目が覚めた。





どうやら…泣きながら寝てたみたい。





静かに起き上がって、時計を見た。夜中の1時。






あたしはそっと扉を開けて、人がいないか確認した。





そして、階段を下りる。






大きな門をくぐった後、立ち止まって振り返る。






どこも灯りが消えていて、真っ暗。





空は大きくて黒い雲に覆われている。





涙で滲んでゆく景色。





零れそうになった涙を拭い、背を向ける。





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