スキの魔法



教室の扉を力いっぱい開ける。





驚いてこっちを見る教室の奴ら。





「上松君に海堂君、遅刻なんて珍しいね。」





担任も驚いてそう言う。





いつもなら、何か言葉を返していたはずだ。





…でも、今日はそんな気分じゃない。





何も言わずに、無視して席に座った。





「あ、すみません!ちょっと色々ありまして…」





大稀が担任に慌てて言う。





迷惑かけて悪いな……。





情けねえ。









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