スキの魔法
―――休み時間。
女たちがぞろぞろと集まってくる。
「どうしたんです?遅刻なんて」
「あの方は?休みですか?」
うるせんだよ……。
「侑志様?」
「……黙れ」
低い声を出して、女を睨む。
一瞬にして教室の空気が凍りつく。
俺の態度に皆が目を見開いている。
「…侑志!! みんな、違うんだ!!」
大稀……ごめんな。もう限界だ。
「大稀、もういい。…俺の本性はこれだ。ウザいから、もう来んな」
そう言うと、女達は散らばっていく。
周りからひそひそ声が聞こえて、睨む。話を止めて視線を逸らされた。
「…いいの?」
「…あぁ」
別にもういい。
そんな事…どうだっていいんだよ。