スキの魔法
「ちょっといいかな?」
―――ッ!?
何か、すんごく危険な感じがする…。
いつもなら、もっと強引なのに…。
何も言わないあたしの腕をぐいっと引っ張って行く。
教室を出る時、女子からものすごく睨まれた。
女子に嫌われてるからね…あたし。
そんな事を思いながら、連れて行かれたのは空いていた教室。
扉を閉めた侑志は、あたしの腕を離した。
離された腕が痛い。
あと……
その冷めた視線も。
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