スキの魔法



「侑志…」





「大稀、お前のおかげで目が覚めた。ありがとな。」





そう言って立ち上がる。





今さっきの態度とは正反対の大稀が、俺の言葉にニッコリ笑う。





「行ってくる」






「行ってらっしゃい!!」





…大稀には、ほんと負けるよ。





周りの視線を無視して、走って教室を出る。





綾の靴がないのを確認して、外に出る。





とりあえず…家に行こう。





綾……ごめんな。










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