スキの魔法
「本当にありがとうっ…!!ねぇ、綾華って呼んでもいい?」
そう訊ねる瞳は、すごく嬉しそうだった。
「…いいよ。」
「嬉しいっ!!あたしの事も、愛結って呼んで!!」
「分かった。」
「あ、いけないっ!もう戻らなきゃ、怒られちゃう!!じゃぁ、綾華、また明日ね!!」
「うん。また明日。」
愛結は笑顔で手を振りながら、走って行った。
―――――大丈夫。
愛結なら、信じられる。
明日からの学校生活に、ドキドキするあたしがいた―――。