スキの魔法



背中で寝ている綾は、ちゃんと食べているのかって疑うくらい軽すぎる。




いや、本当に食べてないとか…。





ちょっと力を入れただけで、折れてしまいそうだ。





大丈夫か?コイツ…。





門の前で、迎えの車を待つ俺の耳に。





「お母…さ…」





綾の切なそうな小さな声が届いた―――。






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