スキの魔法
♡2 ドキドキの出会い
「…で、ここが侑志(ゆうし)様のお部屋。侑志様は、綾華と同じ年の男の子だよ。」
男の子…イヤだな。なるべく関わらないようにしよう。
「侑志様、失礼します。」
そう言った百香さんの後に続いて部屋に入る。
―――すごい。思わず辺りを見回す。
白を基調とした、シンプルな部屋。まるで王子様のお部屋みたいだ。
そして―――
「何の用ですか?百香さん。」
大きなソファに座っている、―――美少年。
「これからこの家に住む事になった、本城綾華さんです。」
「ほ、本城綾華です。よろしくお願いします。」
彼と目が合うだけで、ドキッとなる心臓。
「うん、よろしく。僕は上松侑志。」
ニコッと微笑むその姿は、とても絵になる。
「よし!じゃあ最後に綾華の部屋!!」
百香さんがそう言って笑った。