スキの魔法



…………。





何か……苦しそうな顔してねーか?





まさか…





そう思いながら、綾の額に触れた。





「あつっ」





そう呟いて、手を離す。





俺の熱がうつったな……。ありえねー。





全く……こんな所で寝たりするから。





「馬鹿」





綾に呟く。





でも…しょうがないな。





今日は俺が看病してやるよ。昨日のお礼って事で。





俺は綾を抱えて、ベッドに寝かせる。相変わらず軽い。





とりあえず…と、メガネをはずす。





やっぱりこっちの方が似合ってると思う。





俺はひとり、クスッと笑みを零した―――。




< 81 / 365 >

この作品をシェア

pagetop