女好き彼氏

聞きなれた声が聖斗の部屋に響き渡りあたしの耳に届く。


あたしはその声を聞いた瞬間
心臓が大きく跳ね上がった。




「あぁ…帰ってきたの？」


聖斗は残念そうな表情を浮かべて


あたしから離れた。


聖斗雅離れたおかげで
扉に立っている人物が見えた。



その人はとっても冷たい瞳で
あたしを睨むように見つめている。



でもいつの間にか開いていた扉から見えたのは
あたしを睨む人だけじゃなくて…



もう一人、誰かいた……。


でもその人影は
あたしを睨む人の影に隠れていて
誰なのかはっきりわからない。


でも……
あたしをずっと鋭い瞳で睨んでいるのは……













「星野…くん……？」


あたしは震える声で名前を呼ぶ。

大好きでたまらないその人の名前を……



なんで？



星野くんが聖斗の家の中にいるの？



「なんで？」


あたしは自分が思っていてことが
つい口に出してしまった。