女好き彼氏



聖斗の身体がピクリと動いてあたしの身体を自分から離す。



「そんなこと……出来ない……」



「なんで!?あたしのこと好きなんでしょ?」



「あぁ……好きだよ。
誰よりも愛してる。
でも美夜は兄貴のことが好きなんだろ?」



あたしは黙り込んだ。


隣の部屋の玲の声は激しくなっていくばかり。



苦しい……。


苦しい……。


誰か助けて―-…



「苦しいの…苦しいの苦しいの苦しいの!!!!」


心が…壊れちゃう。





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