女好き彼氏
聖斗の部屋の中から聞こえた
美夜の甘いいやらしい声………
自分の心臓がうるさい
破裂しそう……
俺は聞いたこともない美夜の声を聞きながら
ただ呆然と聖斗の部屋の前に立つことしかできない。
やっぱり…
美夜は、俺なんかどうでもよかったのか?
どんどん激しくなっていく音と
愛している子の声…
美夜はこんな俺より聖斗の方が好きなのか?
苦しい…
苦しい……
なんだよ、これ………
俺が美夜をフったのになぁ。
何が苦しいんだ。
何で俺はこんなに
美夜をふったことを後悔してるんだ………。
俺は涙を流さぬように
下唇を噛み締めて重たく感じる自分の足を動かした。
そして俺は自分の部屋に戻らず
外に出た。