女好き彼氏
「あ、の……聖斗……」
こんな状況の中で美夜は俺がソファーの後ろに隠されたがわからないのか
下を向いたまま聖斗の名前を呼ぶ。
その姿がちょうど鏡で見える。
え、ちょちょちょ、なにこれ?
なんで俺隠されてんの?
てかなんで美夜気づかないの!?
美夜ってどんだけ鈍感なんだよ!
可愛いな、おい。
…………ってそうじゃなくて……
俺の頭の中は混乱していて
よくわからないことまで頭の中にぐるぐる巡る。
そんな俺を余所に聖斗はゆっくりと美夜に近づいて、美夜の柔らかい頬に触れた。
「美夜……俺を見て…」
そう言って美夜の頬を両手で包み込み
ゆっくりと上を向かす。