女好き彼氏



「あ、悠雅だ」


むすっとした表情の悠雅。

悠雅はあの校長室の出来事いらい
あんまり他の女の子と一緒にいなくなって
あたしの所によくきてくれるようになった。


「ホントだ、アホ野先輩だ」


「アホ野ってなんだ!星野だ!」


不機嫌な悠雅が光太のお腹をおもいっきり蹴飛ばした。



「いっで!!」



光太が蹴られたお腹を押さえながら床にうずくまった。


ありゃりゃ……。


可哀想な光太。


でも


可愛いから助けないよぉ♪


あたしが光太が苦しんでいる姿を笑顔で見ていたら、


「ちょっとは心配しろ」って光太に睨まれてしまった。



あぁ……


少しだけ反省。


あたしは小さく頭を下に向ける。


その時



ドンッ



誰かが後ろから抱きついてきた。



「だぁれだ!」



耳元でそう言われた。

可愛くて声を聞いただけでわかっちゃうよ。




「てるちゃんでしょ?」


「正解でぇす!」


朝から元気いっぱいの可愛らしいてるちゃん。






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